緑の花がある暮らし。-11月第3週お届けの花材紹介-

今月お届けのお花

 

バラ〈品種名:ミントティー〉

秋に旬を迎えるバラ。バラは古くより親しまれ現在では約3000種類を越す品種があるとされています。その中でも緑色の品種は100種類もなく珍しい色のバラとされています。
ミントティーの特徴は、開花とともに花びらの色合いが徐々に明るくなっていく変化と日持ちです。
フレッシュな状態でお花を鑑賞する期間の目安は、約2週間〜20日程。
涼しい場所に飾り、切り花栄養剤を使用した場合より長く綺麗な状態でお楽しみいただけます。

 

 

 

バラ〈品種名:コンキュサーレ〉

1本に複数の花がついたバラをスプレーバラと言います。
今月は、緑色のバラのライムだけではなく、小輪のかわいい花がたくさんついたスプレーバラのコンキュサーレもお届けいたします。
コンキュサーレは、花びらが葉っぱのように深い緑の、一見野菜のようにも見える珍しい品種です。
咲き進むと花の中心から緑色のシベが飛び出してきます。
小輪が複数ついているバラをそのまま花瓶に飾っても豪華ですが、お花一つ一つをハサミで切り分けて小さな花瓶に飾るのもスプレーバラならではの楽しみ方。
フレッシュな状態でお花を鑑賞する期間の目安は、約10日〜2週間程お楽しみいただけます。

涼しい場所に飾り、切り花栄養剤を使用した場合3週間ほどお楽しみいただけます。

〈お手入れ方法〉
・バラは花瓶のお水の汚れに弱いため、2〜3日に1度の頻度でお水替えをしてください。
・お水替えの際に茎を1cm程ハサミで切ると綺麗に咲きやすくなります。
・お花の栄養剤の効果が大きいお花なので栄養剤入りのお水で飾るとすべての蕾が咲き、長くお楽しみいただけます。
・花びらに茶色いシミが発生することがあります。シミは花びらが散る原因になりますので見かけたら出来るだけ早く取り除いてあげましょう。

 

 

 

  テマリソウ 

ナデシコ科のお花で鞠のようにこんもりとした見た目がとても可愛らしいお花。
鞠状の緑色の部分は花びらが葉やガクに変化した「総苞」(ソウホウ)というもの。
飾っていると稀に総苞の箇所から白色やピンクの小花を咲かせることもあります。
ドライフラワーにもそのままの状態になるお花です。
とても日持ちがよく、フレッシュな状態でお花を鑑賞する期間の目安は、約2週間〜20日ほどお楽しみいただけます。


〈お手入れ方法〉
・比較的丈夫なお花なのでお水替えのタイミングで茎を切る程度で長くお楽しみいただけます。
・葉が黄色く変色した場合は手やハサミで取り除いてください。
・ドライフラワーにする場合は、みずみずしい段階で乾かすとより綺麗なドライフラワーになります。

 

 

 

 バジル〈品種名:アフリカンブルーバジル〉

食用のハーブとして有名なバジル。そのバジルの香りそのままで観賞用の品種がアフリカンブルーバジルです。
深い緑色と紫色の葉と穂のような花が特徴。
今月お届けのお花には香りが弱いものが多いため、葉物など合わせて飾ることで見た目も香りも楽しむことができます。
日持ちは、フレッシュな状態でお花を鑑賞する期間の目安は約1週間〜10日ほどお楽しみいただけます。

明るい日差しの入る場所に飾ると茎の先端から根が生えてくることもあります。
根が生えるとお水替えのみでしばらく楽しむことができます。
土に植える場合は、春まで暖かい場所に置いていただき春になったら外に出していただくと鉢植えとしても楽しむことができます。

 

 

〈お手入れ方法〉
・お水が好きな草花なので、お水替えのタイミングで茎を必ず切ってお水の吸い口を新しくすることで長くお楽しみいただけます。
・葉を触れて萎れた質感の場合は、茎の長さをバッサリと半分ほどにして飾ってあげることで元気な状態に戻ることがあります
・ドライフラワーにする場合は、みずみずしい段階で逆さまにして乾かすとより綺麗なドライフラワーになります。花の部分がポロポロと取れやすいので要注意してください。

 

 

 グラス〈品種名:スモークグラス〉

 イネ科の観賞用の品種、スモークグラス。
グラスは、初夏の爽やかな緑色の穂から、秋口に入りススキなど落ち着いた色合いの穂のグラスが出回ります。
緑色の茎に透け感のある穂が風になびき冬に移りゆく秋の季節を感じさせてくれます。
日持ちはとても長く、そのままの状態でドライフラワーにもなります。

〈お手入れ方法〉
・比較的丈夫なお花なのでお水替えのタイミングで茎を切る程度で長くお楽しみいただけます。
・ドライフラワーにする場合は、みずみずしい段階で乾かすとより綺麗なドライフラワーになります。
・ドライフラワーにした際、お花に触れるとお花が散ることがあるので触る際は要注意してください。

 

 

 キイチゴ〈品種名:ベビーハンズ〉 

大きな切れ目の入った葉の枝物。キイチゴの中でも葉が小さい品種で、赤ちゃんの手のひらに似ていることから「ベビーハンズ」と品種名が付いたと言われています。
初夏から出回り、夏はフレッシュな緑色の枝物ですが、秋の短い期間のみ赤く紅葉した状態で出回ります。
飾っていると徐々に下の葉から1枚ずつ葉が落葉していきます。
ご自宅にいながら紅葉の風景をお楽しみいただけます。
フレッシュな状態でお花を鑑賞する期間の目安は、約2週間〜3週間程お楽しみいただけます。
2週間ほど経つと枝の先端や脇芽から新芽が出てくるのもキイチゴの楽しみ方。

 

〈お手入れ方法〉
・お水替えのタイミングで茎を切る程度で長くお楽しみいただけます。
・ドライフラワーにする場合は、みずみずしい段階で逆さまにして乾かすとより綺麗なドライフラワーになります。葉が褐色に変色しやすいので早い段階でドライフラワーにするのがおすすめです。

 

 

  ローズマリー

地中海原産のハーブとして調理や化粧品等でも親しまれている、ローズマリー。
触れると清涼感のある香りに包み込まれます。
生花の状態でもドライフラワーの状態でも香りを楽しむことができます。
お手入れの際に下葉を手で取り、小皿に集めてドライポプリとしてもお楽しみいただけます。
こちらもバジル同様、日当たりの良い場所に飾ることで茎から発根することがあります。
枝物のため日持ちは長く、フレッシュな状態でお花を鑑賞する期間の目安は、約2週間〜20日ほどお楽しみいただけます。

調理用のローズマリーとは品種も同様のものではありますが、観賞用で栽培されているため食用には向かないのでご注意ください。

〈お手入れ方法〉
・葉が茎の下部まで付いているため、花瓶に飾る際は水につかる箇所の葉は手で取り除きましょう。
・茎を切る際はとても硬いので、茎の断面にハサミを入れて割るように切れ込みを入れるとお水を吸い上げやすくなります。
・枝の先端から傷んでくるため、フレッシュな状態で楽しむ場合は、先端の葉を触っていただき黒く変色した箇所やカサカサとした箇所をハサミで取り除くことでより長くフレッシュな状態でお楽しみいただきます。

 

おすすめの飾り方

お花が届いた初日は高さ20cm程の大きさの花瓶に飾るとバランスよく飾ることができます。
届いたお花をよく観察し、どの向きに飾ったら美しく見えるかをイメージします。
お花や葉物、枝物と個性豊かな花材を厳選しお届けしておりますので、それぞれ種類別に花瓶に分けて飾っても楽しめますし、1つの花瓶に飾る際は花材が重ならないように少しずつ茎の長さを変えて飾るのがおすすめです。
1つの花瓶に飾る際の飾り方のポイントは次の4ステップです。


おすすめの飾り方
①初めにベビーハンズとバジルを初めに花瓶に活けて全体のアウトラインを作ります。ざっくりと対角に活けるのがおすすめです。
②1番目立たせたいお花(バラ、テマリソウなど)を枝物に絡めるように活けていきます。
③残りの花材で正面から見た際に空いた箇所を埋めるように活けていきます。
④バジルの穂と被らないようにバランスよくグラスを活けて完成です。


素敵に飾るワンポイントは、同じ花材はまとめて同じ場所に配置するか、または対角線の位置にに配置することです。
上記の写真では、左側にバジルやテマリソウをまとめて活け、右側にバラ2種類をまとめて配置しています。木苺は対角線に配置しています。
写真の飾り方のお花を花瓶に飾る順番は、「キイチゴ」→「バジル」→「テマリソウ」→「バラ2種」→「グラス」で活けてみました。

お花の飾り方に正解はありません。難しく考えずお花と向き合いお花が美しく見えるようにぜひお花との暮らしをお楽しみください。

 

お花を長持ちさせるONE POINT

今月お届けした花材のバラとバジルは綺麗なお水を好む花材です。
汚れたお水で長い期間飾ったり、暖房などの空調の風が当たり続ける場所に飾り続けると上記の写真のように元気がない状態になってしまいます。
花や葉を触り質感がしっとりと萎れた状態にショックを受ける方もいらっしゃうかと思いますがまだまだお花は元気な状態に戻すことができます。

元気のないお花をみずみずしい状態に戻す方法は、次の3ステップ。

お花を元気な状態に戻す方法
①花瓶の水を綺麗なお水に入れ替えます。
②茎の長さを半分ほどに切り、短くします。
③風が直接当たらない場所に3時間ほど飾ります。

上記の3ステップでもみずみずしさが戻らない場合は、お花についた葉を手で優しく間引いてあげることでお花にお水が行き渡りやすくなります。
半日ほど置いてもお花の状態が変わらない場合は、お花の寿命の可能性もありますのでその場合は、ドライフラワーなどにしてお楽しみいただくことをおすすめいたします。


お花の飾り方やお手入れ方法は、初めのうちは難しいものに感じることもあるかと思います。
ですがお花も生き物であり、絶対という決まりや方法はありません。
お届けしたお花と寄り添い、少しずつお花を理解していく、そんなきっかけとなっていただけたら幸いです。
F. [éf]の緑の花の定期便を通して「お花と過ごす時間」が普段の時間より少しでも豊かなものになりますように。